東京ヴェルディ1969のトップチームで通訳を務める 松澤 周平さん 平塚学園高卒 22歳
空気のような黒子役に
○…J1昇格を目指す東京ヴェルディが今季迎えた英国人監督の右腕として、通訳のポストに就いた。キャリア4カ月目に入り、「毎日新しい発見がある」と声を弾ませる裏で、サッカー日本代表監督の通訳が記した書籍を読み漁るなど、研鑽に努めている。理想とする通訳像は「空気のような黒子役」と言い、「通訳を間に入れないで1対1で会話するような環境を提供したい」とプロ意識は高い。
○…豪州のウーロンゴン大学在学中、豪州リーグに移籍してきたJリーガーとの出会いが通訳を志したきっかけ。異国文化に不慣れな選手と、その家族の生活を友人として親身にサポートする姿勢が認められ、通訳を探していた同クラブに紹介された。「友人に手を貸すのと給料を貰って働くのは別物」と経験不足を理由に悩むなか、サッカー選手になりたかった幼少期を知る両親に背中を押されて決心した。
○…平塚学園高校時代はサッカー部に所属し、最終学年では県ベスト4入りを果たすなど活躍。高校生活ではカナダ人教師の授業や豪州への修学旅行などを経験し、幼少期から抱く海外への憧れを大きくした。当時の恩師が寄せた「目的のない留学は意味がない」の言葉に従い、「スポーツ科学を学びたい」という目的を、反対する父に訴え続けて渡豪した。
○…通訳の難しさの一つに感情をあげる。特に監督が怒るケースは、通訳が感情を重ねてしまうと選手は2度も叱られることになり、「どうしたら良いのか分からない」と頭を掻く。チームは昨季、11年ぶりの昇格へあと一歩まで迫った。そんなチームに自身を重ね、「監督と選手のコミュニケーションをスムーズにできるよう成長したい」。古豪再建の一助として力強く宣言した。
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