大磯町郷土資料館 子ガメの剥(はく)製など紹介 「大磯町の海辺の自然」展
海水を飲むアオバトの集団飛来地であり、ハマヒルガオが群生し、アカウミガメの産卵も確認されている大磯の海岸。こうした自然の豊かさを紹介する企画展「大磯町の海辺の自然」が、大磯町郷土資料館で6日から始まった。5月15日(日)まで。後援/県教育委員会。
企画展は、昨年11月にアオバトが町の鳥に制定されたことと、アオバトが飛来する照ヶ崎海岸の岩礁が神奈川県天然記念物に指定されて15周年を迎えたことを記念し、開催中。アオバトが海水を飲む理由やその不思議な生態、観察できる場所などを、写真や絵画、バードカービング作品とともに紹介している。
また、大磯町の砂浜では2002年から2010年にかけてアカウミガメの産卵が5件確認されており、アカウミガメが上陸した足跡や産卵巣、卵から脱出して海へ向かう子ガメなどの記録写真を展示。卵殻や子ガメのはく製を見ることもできる。
このほか、町の花であるハマヒルガオをはじめ、ハマボウフウや大磯の海岸でも西小磯だけで見られるビロードテンツキ、黄色い糸状の茎をハマヒルガオに巻きつける寄生植物アメリカネナシカズラといった海浜植物、照ヶ崎海岸周辺の野鳥、珍しいアオウミウシなど岩場の生き物71種類を豊富な写真で紹介。色鮮やかで形もさまざまな海藻のおしば標本とそれを活用したポストカード作品もある。
同資料館では「身近な海の環境や自然に興味を持って見てもらえたら嬉しい。岩場の生物の写真は、潮だまりで観察しているようなイメージで展示してあります。地元の野鳥観察グループ『こまたん』によるアオバトの調査・観察報告も興味深い」と話す。
開館時間は午前9時〜午後5時。毎週月曜日(3月21日(月)は開館・22日(火)振替休館)と4月1日(金)・5月6日(金)は休館。入館料無料。
また、資料館のブログでは「大磯オノマトペ生き物図鑑」を更新中。海の生き物から連想するオノマトペ(擬音語・擬態語)の書き込みを募集している。http://scn-net.easymyweb.jp/member/oisomuseum/
自然観察や海藻おしば
企画展関連行事として、磯の生き物の観察会や海藻を使ったおしばカードづくりなどが開かれる。参加には事前の申し込みが必要(いずれも先着順)。
【楽しい海藻おしばづくり】3月27日(日)1回目午前10時〜昼12時・2回目午後1時30分〜3時30分。会場は郷土資料館研修室。海藻のカラフルな色彩やバラエティーに富んだ形に注目して海藻おしばのポストカード、しおりを作る。講師は海の森クラブ会員。定員各回20名。申し込み受付中。
【照ヶ崎の生き物観察】4月17日(日)午前8時30分〜11時。大磯町営照ヶ崎プール前集合。相模貝類研究談話会の福田良昭会長から磯の生物について話しを聞きながら実物に触れ、生物の形や色などを観察する。定員30名。4月5日(火)から受付開始。
【野鳥を中心とした自然観察】4月23日(土)午前9時〜11時。照ヶ崎プール前集合。北浜海岸から照ヶ崎にかけて自然散策をする。こまたんメンバーが野鳥を中心に解説。定員30名。4月5日(火)から受付開始。
申し込み・問い合わせは大磯町郷土資料館【電話】0463(61)4700まで。
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