大磯町教育長に就任した 依田 勝也さん 大磯町在住 70歳
子どもら育む誠実な眼差し
○…「安心して子どもたちを育てられる環境づくりに努めたい。有難いことに、大磯町では通学路の見守りや放課後子ども教室などで多くのボランティアが協力してくれていることも特徴です。また、生涯を通じた学習の機会をさらに設けていくことも必要」と語る。4月1日付けで大磯町教育長に就いた。元町立大磯小学校・二宮町立一色小学校校長。教え子や地元の人にとっては「依田先生」としてお馴染みだろう。
○…山梨県は身延に生まれた。4年生から6年生までの担任が特に印象深く残っているという。「当時は宿直当番があって。その先生が当番の日は何人かの友達と宿直室へ集まり、いろいろ話し込んだものです」。大学まで山梨で過ごし、姉が大磯にいた縁で神奈川県の教員に。教師だった父の背中に自然と学んでいたようだ。大磯町立国府小学校、二宮町立山西小学校などに勤務。理科の授業では、仮説を確かめるためにどんな実験方法があるかをグループで話し合わせ、子どもたちが意欲的に取り組む授業に工夫を凝らした。「生徒が目を輝かせてくれる授業は楽しかった」と振り返る。
○…馬場地区の住民。同地区は子ども会や青年会、老人会、防災会などが連携してさまざまな行事を実施している。タテヨコの繋がりが強く、異世代交流も盛んだ。「家庭や学校だけでなく、地域のなかで子どもたちは社会性を学んでいくもの。人の気持ちが分かる優しさを持った大人になってほしい」と願う。
○…定年退職後、生涯学習館館長時代に誘われて太極拳を始めた。ゲートボール、詩吟、社交ダンスなどのサークルにも積極的に参加。しかし、「しばらくは顔を出せないでしょうね」とちょっと残念そう。平成14年からつい先日まで保護司を務めた。「集団にいると事を起こしてしまう子も、一対一で真剣にしっかり向き合えば素直なんですよ」。穏やかな語り口に、誠実な人柄がにじむ。
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