岩石・地層の入門書が完成 相原宗由さん(中井町)らの研究会
本紙の連載コーナー「自然ふれあい記」の執筆者で前中井町教育長の相原宗由さんが代表を務める、秦野地学研究会(会員12人)が、丹沢山地から流出する河川の岩石や地層をまとめた書籍「丹沢山地の岩石―丹沢の川を訪ねて―(A5判・80ページ・700円)」を発行した。中井町と秦野市の小中学校と図書館・図書室、公民館に約150冊を寄贈した。
同会は平成7年頃に、秦野市教育研究所の有志で結成された。同9年には神奈川県内にある河川や岩石を紹介した本「石ころは語る」を作製している。
今回のテーマは、”初心者が楽しめる入門書”。神奈川県立生命の星・地球博物館の協力のもと、同21年に2年計画で本づくりを開始した。メンバー全員で水無川や四十八瀬川、酒匂川や相模川など7河川や渋沢丘陵に足を運び、各場所で観察できる岩石や地層、滝、化石、歴史を調査して本にまとめた。
さらに、偏光顕微鏡で見た岩石や、専門用語についての解説も載せている。夏休みの自由研究の参考にもなる一冊だ。
相原代表は「小さな子どもたちも気軽に観察できるように、岩石の写真を大きくしました。特徴がはっきり分かるように、オールカラーで紹介しています。わかりやすい言葉で説明するのが、一番大変でした」と振り返り、「小中学校の野外学習などで活用してもらえれば。丹沢山地の地質について、理解を深めてもらえるなら嬉しいです」と話していた。
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