役場窓口に塗り絵セット 町民サービス向上へ 大磯町職員有志がアイデア
大磯町役場1階の子育て支援室カウンターには現在、保護者が小さい子どもと一緒に来てもゆっくり相談や手続きが出来るように塗り絵のセットが置かれている。この塗り絵は、大磯町役場職員有志で結成する大磯町の自主研究グループ(大澤弘代表 以下=自主研)のメンバーのアイデアによるもの。使われている紙は再生紙。これは、自主研が活動テーマにしている紙を活かしたひとつの形だ。
自主研は、地元の素材を使った温かみのある湘南ブランドペーパーを作り上げようと活動している。現在、大磯町で毎年側溝を詰まらせてしまう蓮の実殻を使った紙の試作品のほか、ゆくゆくはごみとして処理されている資源を紙に再生しようと数種類の紙の試作品完成まで進んでいる。
塗り絵に使われている紙は、廃棄されているバナナの茎と古紙を混ぜて合わせて作ったバナナペーパー。このバナナペーパーは、活動の中で優良パルプ普及協会から在庫になっているバナナペーパーを捨てるのはでは本末転倒になるので何か活用アイデアはないかと相談を受けたのがきっかけ。その後、すぐ会議を設けた。「1階フロアで子どもが泣いている光景を目にしたという話から、来庁者の中には子どもを連れてくる人も多い、子どもにとっては退屈なんだよね。保護者も、子どもをあやしながら手続きをするのは大変。子どもが夢中になれる塗り絵があるといいのでは、となり、早速取り組みました」と大澤さんは話す。
塗り絵のイラストになっている犬やうさぎ、かもめなどは、自主研メンバーの稲葉健さんの妻しずかさんと、子育て支援室の塙紀子さんが作成したもの。また、クレヨンや色鉛筆はもともとあるものを使うなどメンバーや家族、職員の協力で賄い費用負担はなし。大澤さんは「塗り絵というシンプルな素材を活かし、フロア環境をよくしていければとやってみました。来庁者の方の反応も良好です。現在は保護者が手続き中に隣で塗り絵をしてもらっていますが、今後は塗り絵を描く場所や展示するスペースもあったらいいねという話も出ています。もっと何かできないかアイデアを出していきたいです」話している。
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