コール萌とコール・アンコーラのジョイントコンサートで指揮を務める 遠藤 喬子さん 二宮町在住
朗らかな真剣さに歌う歓び
○…設立25周年を迎えた二宮町の合唱団コール萌と10周年のコール・アンコーラの指導者。11月27日(日)にラディアンホールで開くジョイントコンサートで指揮をする。曲目は大人のための童謡曲集、「ウエストサイド物語」からの楽曲など。初の合同コンサートは、節目を迎えた両合唱団にとっても、来年古希になる自身にとってもこれまでの総決算。「集大成をぜひ聴いて下さい」と笑顔を見せる。
○…東京生まれ。幼少期からバレエを習い、コンクールで1位になった。しかし、「小柄な体格はバレリーナに向かない」と判断。受験勉強に励み、私立中学へ。エスカレーター式に大学まで進むコースもあったが、自立できるものを身に付けたいと音楽の道を志す。バレエをしながら合唱団で歌い、子どもの頃から人前でパフォーマンスをすることに物怖じしないタイプだったそう。「自分にできることは何かをハッキリさせたかったんですね」。国立音楽大学で学ぶ。
○…音楽好きな夫と結婚後、二宮へ移り住む。子育てが一段落着き、マンツーマンで歌を指導する喬友会を主宰。こちらの活動は30年以上続く。自ら多くの音楽家に学び、ゴスペルに挑戦しようと思った際は「魂の歌を上っ面だけで歌うのは虚しい」からと1年間教会に通った。音楽と向き合う姿勢は真剣でひたむきだ。「楽しく、品格を持って歌う」がモットーの合唱団のメンバーにもその精神は継がれている。「歌っている時の皆の充実感といったら…。妻・嫁・母・仕事人の立場ではない、私という存在を見出せる瞬間です」。
○…「人の心に癒しや歓びを与えてくれる音楽を草の根で広めるのが私の役目」と語る。大らかで芯のあるお嬢さんがチャーミングに年を重ねた印象。展覧会で美術品を鑑賞したり、仲間と鎌倉散策に出かけたりするのも楽しみ。「放ったらかしのナチュラルガーデン」と呼ぶ庭で摘んだ花を生けるのが習慣だそう。
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