火災から文化財を守る 大磯町・二宮町内で消防訓練
貴重な文化財を火災から守るため大磯町消防本部と二宮町消防本部はそれぞれの町内で、文化財消防訓練を実施した。通報、初期消火から消防などによる消火活動、そして鎮火までの一連の流れを本番さながらにおこなった。
大磯町消防本部は1月29日、高麗にある高来神社(渡辺幸臣宮司)で訓練を実施した。午前9時30分、社殿からの出火を確認した関係者が119番通報、同時に渡辺宮司が神社内にある文化財を外へ搬出した。数分後、数台の消防車が神社に到着し消防士と地域の消防団がそれぞれの配置について一斉に放水し消火活動をおこなった。渡辺宮司は「今回初めてこのような訓練を行いました。貴重な文化財は木造が多いです。火災になるとそれらが失われる可能性が大きい。地域の方や消防関係者との連携が必要となってきます。このような訓練を教訓にしていきたいです」と話していた。大磯町の文化財消防訓練は、2009年に旧吉田茂邸が火事で消失したのを受けて始めたもので、今年で3回目。
また、二宮町消防本部は1月26日、山西にある等覚院(平賀義章住職)で訓練を実施した。訓練は、本堂東側の庫裏から出火し、関係者による初期消火が失敗、強風に煽られ本堂へ延焼の危険があるという想定で行われた。火の周りが早い強風の中という想定で行われた訓練。訓練とはいえ迅速な行動が求められる状況でもあることから、寺の関係者や消防隊は無駄のない動きに徹していた。訓練終了後加藤義則消防長は「今回の訓練を教訓にし、技術向上を図っていきたいです」と話していた。
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