二宮町 好評のリフォーム助成住宅耐震へ活用促進を デスク・レポート
▽二宮町が補正予算を組んで実施した住宅リフォーム助成制度は、申請受付開始と同時に15件の募集枠がいっぱいになったそうだ。1月23日午前8時半に16人が並び、16番目の申請者はキャンセル待ちとのこと。20万円以上のリフォームに対して一律7万円を補助してもらえるとあれば、初日で受付終了となるのも然り。工務店にも昨年の内から「補助金でリフォームをしたい」という相談が来ていたほど。助成金が適用される範囲が、増改築や台所の改修、給湯設備工事、オール電化、屋根の葺き替え、塗装、畳替えなどと幅広かったことも、町民の関心を集めた理由だろう。
▽今回の助成制度は、共産党の議員が一般質問で提案し、住環境改善と地域経済の活性化を目的に町が導入した。リフォーム工事の需要を呼び起こすきっかけを作り、町内の施工業者に仕事が入れば、景気にプラスになる。町は来年度も住宅リフォーム助成を行う予定で、ぜひ次も期待したい。
▽一方で「もともと助成金は町民の税金。一部の人だけが恩恵を受けるのは不公平」という意見がある。また、今回は申請が先着順だったことが少々残念だった。募集枠に収まった人は真冬の寒さの中、早朝あるいは深夜から並んだのだろうか。早めに役場へ行ったけれど15人いたので諦めて帰った人もいたかもしれない。町は次回の件数と受付方法について検討すると話している。希望者全員にチャンスがある抽選といった方法を採ってもらえるよう要望する。
▽4年以内に70%だの、再計算で50%以下だのと、M7級の首都直下型地震発生について騒がしい。確率に惑わされず、震災への備えが大切だ。阪神淡路大震災では犠牲者約6400人の8割以上が住宅の倒壊などによる圧死だったと報告されている。就寝中の無防備なところを激しい揺れに襲われても命を落とさないために、家の耐震補強を急ぐ必要がある。二宮町は耐震改修促進計画で2015年度の耐震化率を目標90%に設定しており、町民には次の住宅リフォーム助成を進んで耐震改修に活用してほしい。耐震工事または台所などの改修と耐震補強を組み合わせたリフォームへ優先的に助成するのも一つの方法。町全体の防災力強化にもつながるはずだ。
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