大磯沿岸最大で9mの津波 県が新津波浸水予測図を公表
神奈川県はこのほど、大磯町や二宮町を含む相模湾沿岸の自治体における新たな津波浸水に関する予測図を発表した。今回発表された予測図は、過去に発生したものや想定される地震12項目をもとにシュミレーションしたもの。新しい予測データの中では、大磯町沿岸は最大9・1m、二宮町沿岸は最大5・8mの津波がくることが示されている。
3月30日に県が公表した津波浸水予測図のデータのもとになっているのは、1498年に発生した鎌倉で大仏殿まで津波が達したという史料が残る明応地震や、地震の揺れは大きくないが津波が大きい地震とされている1605年の慶長地震ほか過去に発生した地震や、今後想定される地震など12項目。
県は、2006年度・2007年度・2008年度と津波浸水予測図を公表していたが、想定を超える地震・津波が発生した東日本大震災を受け、想定外としていたものも検証材料に加え今までの予測図を再検証し、今回新たな津波浸水予測図を示した。
大磯町と二宮町で最も高い津波が予測されるのは元禄型関東地震と神縄国府津-松田断層帯の連動地震マグニチュード8・3を想定としたもので、大磯町沿岸には9・1mで到達時間は8分、二宮町沿岸には5・8mで到達時間は5分としている。最も低いと予測されている津波は、東海地震を想定したもので大磯町は1・7m〜1・9m、二宮町は1・6〜1・7mとされている。
県は「沿岸地域の自治体については、今回発表した情報を今後の避難対策などに役立てて欲しい」と話している。また、県の発表を受け大磯町では「今後ハザードマップの見直しや修正を行っていく」、二宮町では「沿岸部の住民に対して説明会やハザードマップの配付や地域防災計画の見直しなどを行っていく」としている。
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