向学心も健在 二宮の「おばあちゃん大学」で防犯講座
社会奉仕団体の二宮ライオンズクラブ(古澤有三会長)が19日、町内の高齢者をラディアンホールに招き、「おばあちゃん大学」を開いた。地域に根差した活動として同クラブが発足時から行っている事業。今年で44回目。向学心盛んな442名が「入学」し、振り込め詐欺に遭わないための心構えを学んだ。
同大学は、長寿の里・二宮町で人生の先輩たちにイキイキとした毎日を過ごしてもらおうと開講。医療や介護予防など高齢者の暮らしに役立つテーマを選び、その分野の専門家を講師に呼んで講義をしている。
開講の挨拶に立った古澤会長は「東日本大震災が発生した昨年は中止になってしまったが、今年は442名の受講生を迎えることができて嬉しい。今後もクラブメンバーが一致団結して奉仕活動に汗をかいていきたい。皆さんのご健勝を祈ります」と述べた。また、来賓の坂本孝也二宮町長と杉崎俊雄町議会議長、岡本康則社会福祉協議会長が祝辞を寄せた。
今年の講義テーマは防犯。大磯警察署の筒井愼一署長が管内における犯罪と交通事故の発生状況を説明し、「安全マインドの醸成に努めてください」と伝えた。続いて同署生活安全課長が犯罪被害の防止について講義。「近ごろは空き巣狙いだけではなく、家人が寝静まった時間に忍び込んで堂々と盗みを働いていく泥棒がいる。家にいる時でもしっかり戸締りをするように」「命を奪われる恐れがあるので、泥棒を見つけても追いかけたり犯人と格闘したりしないで警察にすぐ通報を」と話した。
また、振り込め詐欺が管内で昨年3件発生。被害額は約1200万で、県内では約20億円だったという報告を聞いた受講生たちは被害額の多さに「えーっ」と驚き。「息子や孫をかたる者から『電話番号が変わった』『すぐお金を用意して』と電話がきたら、詐欺だと疑ってほしい。余裕があれば騙されたふりをしてください。警察が犯人を捕まえます」という署員の話にうなずいていた。県くらし安全指導員による寸劇も披露され、学生たちは振り込め詐欺の手口も学んだ。
講義後は富士見が丘と松根ゆめクラブ(老人会)でつくる富士松みどり一座による芝居「清水次郎長一家みちのく励ましの旅」と、伊倉浩輔歌謡ショーで楽しいひと時を過ごした。
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