中井町 「デマンド交通」検討進む 地区懇談会でも意見募集
長年の課題である公共交通の充実を目指す中井町は、利用者の予約に応じて柔軟に運行する「デマンド交通」の実証実験開始に向け、検討を進めている。今月18日からの地区懇談会でも、町民の意見を広く募っていく。
電話やインターネットによる予約で乗車時刻と場所、目的地と到着希望時刻を登録。時間になると、あらかじめ申請した乗車場所に車両が迎えに来て、目的地まで届けてくれる。それがデマンド交通だ。
路線バスやコミュニティバスのように決まったダイヤを持たず、1台の車両に複数の人が乗り合わせることでタクシーに比べて利用料が低いのが特徴。中井町では、高齢者の通院や買い物、子どもの通学をはじめ、車の運転ができなくても快適に暮らせる環境を整えていく。
同町は地域公共交通に関する国の補助金を活用し、来年1月から2カ月間、デマンド交通の実証実験を行う。今年4月に地域公共交通会議が発足。事前に町民および町内従事者述べ2000人を対象に実施したアンケートをもとに、議論を重ねてきた。今月18日に予定する会議では、実証実験で採用する運行時間や乗降場所、利用料金などの最終調整を行う。9月18日から28日にかけて町内7ヶ所で開く地区懇談会でも町民の声を吸い上げ、試験結果と合わせて来年3月に検証する方針だ。
デマンド交通の運営主体は町、運行主体となるのは神奈川中央交通。公共交通のサービスが行き届かない不便な地域の解消、既存の路線バスとの連携による公共交通の利便性向上、移動手段の確保を図ることで町民の交流を促進し、地域活性化につなげたい考えだ。
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