第2回大磯チャレンジライブを主催する大磯町青少年指導員連絡協議会の会長 加藤 久昭さん 大磯町在住 47歳
無垢な笑顔が最高の報酬
○…大磯町に在住・在学する中高生バンド9組が出演するライブは直前に迫った。昨年の第1回はまさに手さぐりのスタート。「予算はほとんど無く機材は自分たちの持ち寄り。音楽専用の会場じゃないから、防音のために壁に段ボールを張って…」と苦労話は尽きない。初の企画で観客以前に出場者すら集まるかどうかという不安もあったが、7組の高校生バンドが手を挙げた。「演奏している子どもたちの姿を見た時は、やっぱりこみあげるものがあった。今回は中学生のバンドも出てくれる。嬉しいね」と柔和な笑みを見せる。
○…子どもの健全育成に尽力する青少年指導員になって10年。「きっかけは成り行きだったんだけど、今ではすっかり古株」と快活に振り返る。代々の農家でミカンや柿を栽培する一方、会社員として毎日茅ヶ崎まで通勤する。地域の青年会にも顔を出し、祭では神輿を担ぎ、臼と杵でもちをつく。「生まれ育った大磯町のためにちょっとでも恩返しできれば」との想いで二足、三足以上の草鞋を履く多忙な毎日だが「子どもたちの喜ぶ顔が見たくって」と、指導員の魅力にどっぷりと浸かっている。
○…祖母と母、夫人、子どもが3人と大家族。長女は今回のライブで司会を務める。ライブの企画は第1回で高校生バンドとして出場したメンバーが中心となって進めており、「今回の僕らはあくまでサポート。子どもたちが自分で考え、みんなで作ってきた」と身を乗り出す。いずれ彼らがイベント全体を取り仕切ることが理想だが「子どもたちが僕らの手を離れちゃうと思うと、ちょっとさみしい」と本音をポツリ。
○…指導員は現在12人。自主事業は小中学生向けのナイトハイクと中高生向けのチャレンジライブだが「もっと世代間の交流を活発にしたい。子どもだけでなく、保護者の方も巻き込んだ企画を作れたら…」。子どもたちの笑顔という最高の報酬のために、情熱は衰えない。
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