電動車椅子サッカーの普及に努める 齋藤 純一さん 二宮町在住 48歳
縁の下で夢を追いかける
○…足を使わないサッカーと称される電動車椅子サッカー。この日本最強クラブを決める第16回ドリーム・カップが23日(土)、平塚総合体育館で開かれる。横浜市や東京都、兵庫県などから集う国内屈指の6チームが優勝杯を目指し迫力の熱戦を繰り広げる。大会を主催する県電動車椅子サッカー協会で事務局を担当。「試合に強いだけではない、真摯にプレーする選手たちの姿を見てほしい」と話す。
○…電動車椅子サッカーを知ったのは17年前。新聞記事を見て「これだ」と思った。厚木のリハビリテーション施設に勤務していた。障害のある人にとって見るものだったスポーツをやるものにしたい。小学5年生から30代半ばまでサッカー経験があり、コーチができる。早速呼びかけに応じた仲間とチームを結成。技術を向上させるためにも競技の普及と発展が欠かせないと、事務局づくりにも尽力した。国内の試合で使用できる電動車椅子は最高時速6Kmまでなのに対し、国際大会は時速10Km。選手は海外から電動車椅子を取り寄せ、自らチューンナップ。チームは実力をつけ、全国大会に出場した。
○…元高校教諭。養護学校でも教えた後、障害者福祉の道へ進む。1年前にNPO法人を設立し、障害者の就労をサポートする事業所を厚木市内で運営する。「今まで仕事をさせてもらい、チームを作らせてくれた地域へ少しでも恩返しができればと考えて」。
○…日本電動車椅子サッカー協会A級登録審判員。2007年に東京で初めて開催されたワールドカップでは車椅子に足をひかれるアクシデントに見舞われたが、任務を続行。審判委員会副委員長も務める立場から現在は指導役を退いたそうで、誠実で真面目な性分がうかがえる。「いつか電動車椅子サッカーがパラリンピックの正式種目になることが夢。サッカーを広めることはライフワークのひとつ。お陰で充実しています」と胸を張る。
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