大磯町消防署 大規模訓練で連携強化 運転中の急病事故を想定
自動車の運転手が急病を発症し、多数の負傷者が出た事故を想定した大規模訓練が10月19日、大磯運動公園で行われた。大磯町消防署に加え近隣市町の病院など14の関連機関が協力し、連携の強化を図った。
多数の傷病者が出る事故では、狭い地域に消防隊や救急隊以外にも多数の部隊が集結し、多くの情報が錯綜するなかで救出、搬送、二次災害の防止作業を行わなくてはならない。そこで同署では、確実な救助と搬送を行うために、毎年多数傷病者対応訓練を実施している。
訓練では、一般道路を走行中の乗用車で運転手が急病を発症。横断歩道の歩行者数名をはね、その後操縦不能となった普通車が前方の乗用車に追突し、さらに路線バスにも追突。約30人の傷病者が発生する事故を想定した。
通報を受けた大磯警察署の白バイが現場に急行し、状況を確認。消防隊や救急隊が続き、設置された指揮本部からの指示で救助・搬送活動にあたった。
救急活動では、傷病者数が多いため、負傷の程度で搬送や救急処置の優先順を決めるトリアージを実施したほか、医療処置やドクターヘリによる搬送の訓練も行い、「(傷病者の)バイタルは安定していますか」「この人は大磯病院に搬送を」「状況は骨盤骨折です」などの声が飛び交い、会場は緊張感に包まれた。訓練参加者は約90人にのぼり、情報伝達や指示の方法などを確認しながら進められた。
訓練を終え、同署では「今回はトリアージの実施と協力機関の連携強化が目的だったが、ともにうまくできた」と話した。
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