振り込め詐欺 「家族で対応 被害を防げ」 不審電話の頻発も
神奈川県警のまとめによると、2013年の振り込め詐欺の被害額が10月末時点で30億円を超えた。大磯警察署管内では10月22日、詐欺と疑われる不審な電話が頻発。今年は3件の被害が認知されており、同署は「自宅に電話がきた時の対処方法を想定したり、家族で合言葉を決めたりするなどして具体的な対策をとってほしい」と一層の注意を呼びかける。
大磯署管内3件
還付金詐欺や架空請求詐欺などを含めた、県内における1月から10月までの振り込め詐欺認知件数は972件。前年同時期と比べ547件多く、約2・3倍となっている。被害額は約19億5千万円増の約2・7倍。1件あたりの被害額が多くなっているのが特徴だ。
大磯警察署生活安全課によると、同署管内では昨年、架空請求詐欺が1件発生。身内になりすまして金をだまし取るオレオレ詐欺は0件だった。今年は11月18日までに3件の振り込め詐欺が発生し、被害額は合計650万円に達するという。
先月下旬には振り込め詐欺の電話が大磯・二宮地域の家庭に集中した。「不審な電話があった」と住民からの通報が同署へ約20件寄せられた。大磯の金融機関では高額な貯金の引き出しを依頼した女性に対し、心配した職員が根気強く確認にあたったところ、振り込め詐欺が判明。幸いにしてこの日は被害がなかった。
金融機関の協力で被害を未然に防ぐ例がある一方、「タンス預金などで手元に置いている現金を渡してしまうケースも考えられる」と生活安全課の担当者。「(認知件数に表れない)潜在的な被害があるのではないか」と危惧する。
親や祖父母を被害者にしない
振り込め詐欺の手口を知っていても、だまされてしまう心理。被害に遭わないために家族で具体的な対応策を講じる必要がある。同課では、電話がかかってきた場合の対処方法を決めておくことをすすめる。「変わった」「失くした」元の携帯電話の番号にかける、本人の職場に連絡する、ほかの家族や知人・警察など誰かに相談することなどだ。
電話にでる時は家族だけに通用する合言葉を使う方法も。「卒業生名簿が悪用されていることがあり、高齢の親だけで住んでいるなら、実家の電話番号を変えるのも一つの手」という。
|
|
|
|
|
|