コミバスにのタク 伸び悩む 利用者数 今後はPR活動を強化
二宮町地域公共交通活性化協議会が3月28日に同町町民センターで開催され、デマンドタクシーとコミュニティバスの運行経過について報告された。同協議会は地域の実情に即した輸送サービスを実現させるための協議機関として町が設置。町長が委嘱・任命した委員20人以内で構成されている。
同町のコミュニティバス(コミバス)は昨年12月2日にルートが大幅に見直され、運行本数も1日8便から9便に増便。また、その際に料金も大人均一150円から200円(子ども100円)に値上げされた。主に二宮駅までの交通利便性を高めることを目的に運行されている。
デマンドタクシー(にのタク)は利用できる地域や目的施設が限定された予約制の乗り合い交通で、昨年10月28日から、富士見が丘・松根地区と山西の一部地域を対象に運行開始。事前に利用者登録が必要となり、目的施設は町内6カ所(二宮駅・二宮町役場 町民センター・生涯学習センター「ラディアン」・西友二宮店・マックスバリュ二宮店・町民温水プール)に限られている。運行日時は月〜金曜日の午前9時30分〜午後5時で、運賃は400円。複数人で予約した場合は割引料金が適用されるという。
コミバス利用状況
コミバスはルート変更・運賃改定前には月に約1300人が利用。改正後は月600人前後と、利用者数が半減した。
便別の1日平均利用者数では第2便の午前8時40分ラディアン発が7・1人で最も多く、早朝の第1便と夕刻の第8〜9便は2人以下に止まっている。1日平均の運賃収入は改定前が約9300円だったのに対し、料金値上げ後は約6000円まで減少。町負担額は改定前の1人当たり600円から大幅に増加しているという。
にのタク利用状況
にのタクは月平均で110人前後が利用。運行開始から3月14日までに767人(登録率20%)が登録している。493人の利用者総数のうち1人乗車が324人(64・2%)を占め、1日平均利用人数は5・42人に。1人移動当たりの町負担額は約714円となっている。
エリア別利用状況をみると、目的施設では乗車・降車ともに二宮駅が333人(乗車87人・降車182人)で最も多く、次いで西友二宮店が137人と続いた。居住地区では富士見が丘1丁目が240人で最多。松根・山西地区は20人前後の利用に止まった。
利用促進に向けて
これらの報告を受け、協議会委員からは「にのタクの1人乗り運賃を300円位に下げて欲しいという地域からの要望がある」「乗車30分前までに予約しなければならないという制度を緩やかにして欲しい」「”交通”という観点だけではなく、”福祉”という視点からも利用促進を図るべき」などの意見が出された。
町では今後、バス通学を必要とする町内中学生らに向け、コミバス利用を啓蒙するなどのPR活動を展開。にのタクについては、複数人による乗り合わせを呼びかけ、利用促進を図っていく意向だ。
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