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木版画個展をギャラリーさざれ石で開催している 柿沼 朋実さん 大磯町在住 38歳

公開:2014年12月12日

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一版刷りで深みある表現

 ○…おどけたように踊る犬やヒツジ、金魚鉢をのぞく猫、手を広げたチンパンジー……動物や昆虫が白黒の線でダイナミックに表現される。「動物が好きなんです。最初はサルばかり彫っていました。上野動物園のハシビロコウに毎日会いに行っていたことも。普段動かないのに、エサのときだけ飼育員さんに頬ずりして可愛いんです」。愛情あふれる観察眼で切り取られたモチーフはリアルで表情豊か。見る人をほっと和ませ、笑顔にしている。

 ○…川上澄生美術館木版画大賞展大賞、棟方記念版画大賞優秀賞など版画家であれば憧れる肩書きを含め受賞歴多数。「ポンポンと頂いたときもありました。版画の神様が降りていたのかも」と振り返る。6年前に長男、昨年長女を出産し、「今は子育てが第一なのでできるときにやろうという感じです」。創作時間は午前1時から4時の間。子どもと一緒に寝て途中で起きる。「周囲には『大変だね』と言われるけど、息抜きになっています」とほほ笑む。

 ○…幼少期から高校まで器械体操に没頭。進学を考え、小学生から教室に通っていた絵に軸を置こうと東海大学の一般推薦を受けた。大学3年生のとき、日本の風土を最大限に活かした木版画の技法に惹かれ、極めることに。日本大学大学院にも進んだ。使う材料は伝統的な土佐などの和紙、奈良の墨、手作りの本バレン。「一年水に漬け込んだ墨を一日がかりで濃したり、工程は面倒でも完成したときの達成感がすごい。また、刷った紙をめくらないとわからない楽しさがある」と魅力を語る。

 ○…生まれも育ちも二宮町。東京に住みながら国府津のアトリエに週末通う時期もあったが、2007年の台風で作品が流されたことを機に大磯町に移り住んだ。「活動を見守ってくれる家族や友人、お客さまに感謝しています」。明るく温かい人柄を慕う人たちがひっきりなしに訪れ、個展は笑い声に包まれていた。

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