県自然環境保全センター(厚木市七沢)は県内のスギ林で行った雄花の着花量調査の結果をまとめ、今年春の花粉飛散量は「少なかった2014年と比べるとやや増加するものの、例年並みか、やや少なくなる」という予想を発表した。
調査は昨年11月5日から19日まで県北部・県央部・県北西部・県西部の4地域に分布する森林30カ所で実施。各調査地点からスギ40本を選び出し、雄花の着花状況を1本ずつ4段階で判定、0点〜100点の間で点数化した。着花点数の県内平均値は37点。前年2013年の24点を上回っているが、過去17年間の調査の総平均値43・2点よりやや低い数値となった。
スギの雄花は、花粉が飛散する前年の夏の気象条件と関係があり、高温少雨で日照時間が多いと雄花の着花量が多くなる傾向がみられるという。横浜地方気象台海老名観測所によると、昨年7月の平均気温は平年並みで降水量は平年と比べて51%、日照時間は119%となる気象条件だった。8月の平均気温と日照時間はいずれも平年並みの102%で降水量は平年の43%と少なかった。昨夏は降水量が少なく日照時間が比較的長めであることから、着花が多くなる気象条件だったといえる。
それにも関わらず、着花点数がやや低かった結果について同センターは「気温が平年並みで上がらなかったことが影響して着花量がやや少なくなった可能性がある」と分析する。
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