大磯町の人材活用講座で貝がらを使った雛人形作りを教える 佐藤 玲子さん 大磯町在住 56歳
アレンジで独創的なモノを
○…知識や経験を持つ町民が講師や指導者になる大磯町の人材活用講座で2月18日、25日に講師を務める。教えるのは「貝がらで作るお雛さま」。ホタテやアサリ、ハマグリなど食用の貝にリボンなど布を貼り付け、色を塗り、飾りもしつらえて雛人形に仕上げる。「先生なんて人生で初めて。恥ずかしい、ドキドキします」と茶目っ気ある口調で話し、大きな目を見開く。
○…子どもが小学5年生のときにPTAの役員だった仲間が集い、身近なもので手芸を始めたのがきっかけでサークルを結成。延長で町の生涯学習人材バンクに登録した。月に数回集まり、各自思い思いの品を作成。自身が作るのは松かさとマスコット人形を組み合わせたオブジェや洗濯バサミを活かしたメモクリップなどユニークな品々だ。「お手本の製作本を見ていても、そのまま作るのじゃどうしても満足できないの。なんでもアレンジを加えるのが好き」。料理も同様で、近所の人や友人におすそ分けした惣菜に驚かれることがしばしばという。
○…新潟で生まれ、小学校1年生のときに大磯町へ。大工だった父が見込んだ仕入れ先の男性と結婚し一時東京に移り住んだが、子どもが生まれる同時期に大磯に戻ってきた。家事、育児のかたわら会社員や知的障害者施設の職員などを経験し、現在は介護ヘルパー、衣料品の訪問販売スタッフとして働く。「好きなことをやっているから毎日楽しい。ヘルパーで伺う先でも、文句ばかりだった方が『あんたがうるさいからしょうがない』と仲良くしてくれたり。物ごと好きじゃないと続かない」ときっぱり言い笑う。
○…4人の孫たちは”ばあば”が大好きとか。「家事を放り出して、全力で一緒に遊んじゃうからかしらね」。取材先でも同席した友人たちから慕われている様子が伝わる。「みんなの支えがありがたいです」と目じりを下げ、幸せそうに微笑んだ。
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