まちづくりに取り組む(一社)あしがら青年会議所の理事長を務める 露木 尚徳さん 山北町在住 38歳
自然体で周囲を笑顔に
○…こちらまでつられてしまうような笑顔が印象的。足柄地域1市5町の若手が集う「一般社団法人あしがら青年会議所」の32代目理事長に就任し、新年度スローガンに『Enjoy』を掲げた。「周囲を笑顔にしたいなら、まずは自分たちが楽しまないと」。ポジティブな言葉の根底には、ある思いが込められている。
○…山北町出身。3年前まで福島県郡山市で呉服店を経営していた。着物を扱う会社から32歳で独立し、事業が軌道に乗りかけた、まさにその時に東日本大震災を経験した。「この世の終わりだと思った。余震などで数カ月営業ができず、海沿いでは多くの人が亡くなった」。この時から「人生は一度きり。毎日を大切に、心の底から楽しまないといけない」という思いを強く意識するようになった。
○…3年前に実家に戻り、地元で120年続く家業の「露木勝兵ヱ商店」を継いだ。明治時代の米穀店から始まり、現在では生鮮食品なども揃うスーパーとして親しまれている同店。「お年寄りが多い地域なので、これから商品の配達などがより必要になってくる。地域に密着した店として、できる限りのことをして役立っていきたい」。老舗の4代目として、地域の将来を真剣に見据える。
○…近年、「育った地域をもっと良くしたい・盛りあげたい」という気持ちがわきあがってきた。まちづくりに取り組む青年会議所の門を叩いた理由もそこにある。新たなかじ取り役として、他のまちづくり団体との連携にも一層力を入れていく考えだ。「そこに新たな気づきがあるかもしれない。皆でやれば、より良いものができるはず」。新規事業を尋ねると「まだ構想の段階だけど」と前置きし『子どもダンス大会』を挙げた。
○…2児の父。近年、家族や仲間と囲むバーベキューの回数が増えてきている。「皆で集まってワイワイやるのが何より楽しい」。人を惹きつけ、どこまでも自然体で周囲を笑顔にしていく。
|
|
|
|
|
|