第3回湘南フラガーデン2015のプロデューサーを務める 米澤松文(まつふみ)さん 平塚市在住 64歳
湘南で「音の輪」広げる
○…県内外のフラチームが共演する「湘南フラガーデン」(5月3日・4日)を3年前に立ち上げ、湘南のフラ文化醸成に一役買うイベント仕掛け人。「ダンスや音楽を通して、まちの活性化につなげたい」と、今年は約50団体に協力を募った。ハワイアンフードやフラショップも出店し、会場の湘南海岸公園をフラ一色に染める。
〇…楽器販売や企画・音響などを手掛ける本業が縁で、10年以上前からフラのイベントに携わる。愛好者の年齢層が高かった昔と比べ、子どもからお年寄りまで幅広い世代がフラを楽しむ時代。「親子3代で踊る人もいるほど。誰でも気軽に楽しめるのがフラの魅力だね」と笑顔を見せる。多くの団体を集めるフェスの企画は骨が折れるが、「たくさんの人に発表の機会を与えたいから」と寸暇を惜しんで奔走する。
〇…バイオリンやハーモニカを演奏する父の影響で、幼い頃から楽器に親しんだ。中学生時代、プラモデルと交換して手に入れた友人のギターは思い出の品。「バンドを組んで楽器を持つだけで女の子にもてちゃうんだから」と、多くの「団塊おやじ」がのめり込んだ音楽と共に青春時代を駆け抜けた。20代はヨーロッパやインドを放浪。異国での見聞が、「音」に対する考えを変えたという。「ロンドンのディスコで流れていた音がものすごく心地良かったな。帰国後に都内のクラブで聴いた音は、うるさいだけで全然パワーがない」。ステージと観客席をつなぐ音響の大切さを、身をもって痛感した瞬間だった。
〇…経営する楽器店では、多彩なジャンルの音楽教室を開く。かつてのように楽器が飛ぶように売れる時代ではなくなったが、新たに音楽を始めようとする人の挑戦が嬉しいという。「楽器は何歳になっても演奏できる。若い頃から続けていれば、きっと人生を謳歌できるんじゃないかな」という言葉は、音楽に惚れた自身の経験談だ。
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