大磯海水浴場の監視長を務める 池 俊一さん 秦野市在住 21歳
海の安全守るリーダー
○…7月5日に海開きが行われた大磯海水浴場。ここで監視・救護活動にあたるのが、大磯ライフセービングクラブに所属する東海大学や神奈川大学の学生、社会人などのメンバーだ。「大磯では7年間、海の死亡事故が起きていない。今年の夏も無事故で終えることが目標」と日焼けした精悍な顔で語る。監視業務に携わって4年目となる同海水浴場の印象は「地元の人や家族連れが多く、アットホームな感じ。毎年来るお客さんと顔なじみになって、会話することもあります」
○…千葉県で生まれ育つ。小学生の頃はスイミングに親しみ、中学・高校で陸上競技に励む。東海大学進学後、ライフセービングと出会った。迅速性や正確さを競う、救助活動に関連したライフセービング競技があり、「水泳と陸上の両方の経験を生かせると思った」。子ども時分、夏休みになると海好きな母親が毎日のように車で海水浴場へ連れて行ってくれた思い出も今に通じているようだ。
○…夏の朝は早い。5時頃起床し、早朝の浜で波の状況や気象などを確認、トレーニングをする。日中は危険予測と安全確保に目と全神経を注ぐ。夕方5時に海水浴客が帰った後は海岸清掃にミーティング。再び訓練。「家に帰って寝ると、あっという間に朝が来てしまう」と笑う。1日の終わりに仲間と食事に行き、おしゃべりする時間は学生気分でほっと一息つけるひと時。それでも、事故防止に努めるライフセーバーにとっては自らの心身両面の健康が大事であると、コミュニケーションに気を配る。「救護知識の共有や悩みを話す聞くことは必要」とリーダーとしての自覚は強い。
○…「厳しい面もあるが、普段は上下関係なく、フレンドリー。オンとオフの切り替えができる人」とは同じ4年生で副監視長の野崎彩さんの評。数学教師を目指していたが、人命救助にやり甲斐を見出し、消防士を志す。好物は果物。爽やかな好青年にぴったりだ。
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