平塚市美術館で11月8日(日)まで、企画展「画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく―」が開催されている。同館会期終了後は、足利市立美術館ほか全国4会場を回る。
「絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」は、古代ローマの詩人ホラティウスの『詩について』の一節。同館は「19世紀のモダニズムで絵画の物語性が排除されるまで、詩と絵はセットに考えられていた」と説明する。
同館では、近年、一部の画家たちが詩の世界に接近している動きに着目。明治から現代にかけ、64人の作品を一堂に会した美術展を企画した。画家や絵画の文学性を抽出した美術館の作品展は国内初だという。
展示総数は320点。「詩人の絵」は、宮沢賢治の描いた水彩画や、『月に吠える』の荻原朔太郎が原稿に描いた人物画像など、各収蔵館でも門外不出の作品が多く並ぶ。
また「画家の詩」では、「世界のムナカタ」として知られる棟方志功が残した詩や、同展のポスターに使われた絵画の作者、青木繁による詩など、画家ファンにもあまり知られていない貴重な作品が揃っている。
関連事業として行われる記念対談「読む形・見える言葉」(O JUN氏・小林孝亘氏)は10月4日、記念講演会「絵を語る、詩を語る」(信濃デッサン館館長窪島誠一郎氏)は12日。各イベント14時〜15時半で申込み不要、先着150人。
同館は、企画の見どころを「詩と絵、両面から作品を見ることで、作家のより豊かな世界が見えてくる。お気に入りの言葉や作品が必ずや見つかるはず」と呼びかけている。
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