大磯町の特産品として普及を目指すマコモタケが収穫を迎えた。西小磯で栽培に取り組む西方農園の西方安雄さんは「9月下旬から早生系が出たところ。まずまずの出来」と刈り取りに精を出す。
マコモタケはイネ科の野菜。高さ2mほどに株が成長し、その根元にできる長さ約30〜40cmの新芽が食用にされる。
農家の高齢化や後継者不足によって耕作放棄地が増えるなか、特産品づくりでこの状況を打開しようと、同町がマコモタケに注目。栽培に協力してくれる農家探しで手を挙げたのが西方さんだった。昨年から約900平方メートルの水田で栽培を始めた。山からの湧き水が流れ込む、谷戸とよばれる地形がマコモタケ栽培に適していることが分かったという。
西方さんは岐阜県で昨年開かれたマコモサミットに参加し、大磯マコモ研究会を発足するなど研究を重ね、今年は早生系と晩生の苗を2種類ずつ育てた。販路を広げるため、試食用の料理を作り、夫婦で青果店や飲食店へ「営業」もかけた。都内のイタリアンレストランから20本ほど仕入れたいと注文があったという。
マコモタケはほのかな甘みとシャキシャキした歯ざわりが特徴。「和洋中どんな料理でも食べられる。特に天ぷらや炒め物など油との相性がいい。この時期だけの味をぜひ試して」と話す。サラダや酢の物にして生食もできるという。
大磯産マコモタケは町内の地場屋ほっこりと和泉常、平塚市のはだのや青果店で販売している。問い合わせは西方さん【携帯電話】090・5327・2287。
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