中井町の高校2年生金子裕貴(ひろき)さんが、7月にイタリアで開催されるセーリング世界選手権大会に出場する。選考会を兼ねた5月のJOCジュニアオリンピックカップで優勝。代表の座を手に入れた。8日、中井町役場に杉山祐一町長を表敬訪問し、昨年に続く世界大会出場を報告した。
金子さんが出場するのは、ヨンニーマルと呼ばれる全長420cmの2人乗りヨットのクラス。5月3日から5日まで唐津湾で行われたJOCジュニアオリンピックカップには、ジュニア・ユース世代の実力選手が集合。4つのクラス合わせて約120艇が参加した。
レース初日は強風のため中止に。2日目は風と波の影響を受けてリタイアや転覆する艇が続出するなか、金子さんの組は上位に食い込んだ。3日目は打って変った微風に苦しまされるも、1周目のレースで生じたミスを2周目で修正。ペアの息も揃い、見事1位に輝いた。「3日間の中でチューニングを変えるなど、対応力が必要なレースだった」と金子さん。最も優れたセーラーに贈られるジュニアオリンピックカップを授与された。
「スピード感がたまらない」。小学4年生でヨットを始め、江の島ヨットクラブジュニアに所属する。ポジションはクルー。体を海にせり出して艇のバランスを調整したり、波風の状況や進路を判断したりする役割だ。1学年上のペアが操舵役のスキッパーを務める。
日頃は自修館中等教育学校の水泳部でフィジカルの鍛錬に励み、ヨットに乗れるのは週末だけ。ヨット部のある学校で部活動として毎日のように練習しているライバルたちと比べ練習量で圧倒的な差があるにも関わらず、2大会連続で世界出場を決めた。表敬訪問した杉山町長から「中井町の期待の星。ぜひ頑張ってほしい」と激励を受けた。
「イタリアではさまざまな国の選手とコミュニケーションするのも楽しみ」と話す快活な金子さん。2015年の世界選手権は日本人が優勝を果たしており、「日本チームの優勝を継続させたい」と意気込む。
6月18日と19日には1組のみに出場資格が与えられる岩手国体の神奈川県予選に参加する。
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