大磯海水浴場の監視長を務める 市岡 航大さん 秦野市在住 21歳
海水浴客の笑顔が励み
○…夏本番を思わせる暑さで3日に海開きが行われた大磯海水浴場。「ファミリーのお客さんが多いのが特徴です。1人でも多くの人に来てほしい」と話す。学生を中心に社会人を含む大磯ライフセービングクラブのメンバー約30人とともに、8月28日まで監視パトロール・救護活動にあたる。「安全に楽しく過ごして笑顔で帰ってもらうことが、自分たちの役目です」
○…東海大学の体育会ライフセービングクラブに所属。クラブ員たちは夏場、地元近隣の平塚、大磯、湯河原の海水浴場や公営プールで監視業務に携わる。1年の時から大磯海水浴場を担当。「初めは知識もなく、覚えることに精一杯。一人でパトロールするのが怖かった。精神的にもきつく、やめたいと思ったこともありました」と打ち明ける。
○…やると決めた以上、途中でやめるわけにはいかない。先輩ライフセーバーから「いっぱい教えてもらった」。経験を積み、自身の成長を実感できたことや、利用客の笑顔も大きな励みになったという。「周りが見えてきた」今、気持ちに余裕が出ても「目標は事故ゼロ」と慢心はない。
○…岐阜県出身。幼稚園から水泳を始め、高校2年まで打ち込む。地球科学に関心があり、得意科目の化学を学べる分野を目指し、同大学教養学部人間環境学科へ進んだ。卒業研究のテーマは光触媒を使った人工光合成による水素製造。海岸での早朝トレーニングで1日が始まる。大学で実験の後は、夕方も自主練習。夏休みが始まれば、海水浴場での活動に専念する。「夜10時まで開いているスーパーに寄って、夕飯に炒め物を作って食べています。今が一番忙しいかも」。笑顔に充実感があふれる。
○…組織の中ではリーダーよりも副キャプテンのようなサポート役が合っていると自己分析。ライフセービングを通して「地域に住む人たちのために役立つ仕事がしたい」という思いを強くした。公務員を志す。
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