二宮町は、公共交通の空白地帯と不便地域の解消を目的に導入しているコミュニティバスとデマンド型乗り合いタクシーを見直すことを決定した。富士見が丘と松根、山西の一部地区で運行中のデマンドタクシーは来年9月をもって休止し、10月から全町的に統一したコミュニティバスを新たに走らせる予定だ。
実験運行を経て2009年4月に本格導入が始まったコミュニティバスは、経路や運行ダイヤの複雑さなどから利用者が年々減少。15年度の1日平均利用者数は42人で、目標値100人の半分にも満たない。乗客1人の移動に対して1076円を町が負担する状況になっている。
デマンドタクシーについては「予約が面倒」といった声が多く、運行1回あたりの平均乗車人数は13年度が1・23人、14年度1・21人、15年度1・13人。乗り合いタクシーとしての利用が進まず、目標利用者1日平均30人のところ、昨年度は6人台にとどまる。
地域公共交通の見直しでは、路線バスの補完や1時間に1本程度の便数の確保、二宮駅や団地中央などの交通結節点を軸とした定時定路線の確保といった方向性を重視して検討を進める。ノンステップまたはワンステップの小型バスによる運行と乗り継ぎ移動のしやすさ、利用促進策なども考えていく方針という。
町は見直しに向けた説明会を5日に町立体育館と山西小学校体育館、6日に生涯学習センターで開催した。12月下旬ごろから運行ルートと時刻表の素案に対する意見募集を実施する。
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