(公社)平塚青年会議所の第59代理事長を務める 守屋 宣成(せんじょう)さん 平塚市在住 36歳
まちへの愛着育みたい
○…平塚・大磯・二宮の若手経済人らが集う「平塚青年会議所」(平塚JC)で今年1年、舵取りを任された。父が平塚JCのOBということもあり、27歳で入会。10年目の節目で大役が回ってきた。「個人ではできない、JCならではのスケールでまちを考えるのが楽しい。泥臭く青臭く、挑戦していきたいです」と、まちづくりに力を注ぐ。
○…蓮の花で知られる平塚市の要法寺で副住職を務める。中学生の時に、僧侶になるための得度式を受け、跡継ぎとしてお披露目。名前の読み方も「のぶしげ」から「せんじょう」に変わった。高校は日蓮宗の総本山・久遠寺(山梨県)にある身延山高校へ。「ミリ単位で長髪は禁止、体育では200段を超える階段を3周走らされるなど、かなり独特な校風でした」と苦笑い。周辺の寺院に寄宿し、放課後も寺での仕事がある質実な青春時代だったが、先輩や後輩とのつながりは今でも続く宝物だ。
○…修法師(しゅほし)と呼ばれる祈祷師の資格を取るため、これまで2回、荒行を経験した。千葉県の法華経寺に籠り、早朝3時から3時間ごとに繰り返す水行と共に経をあげ続け、1日2回の食事で11月から2月の4カ月間を過ごした。「身体は辛いけれど、自分と向き合う時間は、贅沢なようにも思えました」。9年前の荒行ではJCメンバーも応援に訪れ、「少し照れ臭いような感じ。ありがたかった」と友情をかみしめた。
○…JCでの活動が多忙を極め、家を空けることもしばしばだが「家族の支えがあってこそ専念できる」と感謝する。選挙権の18歳引き下げを受け、取り組みたいと熱を入れるのは若者たちの教育だ。中学生や高校生を対象にした模擬議会の実施など、企画は山ほど。「ただ投票に行くだけではなく、自分たちが住む地域のことを考え、責任を持って投じる一票を増やしたい」。次代を担う子どもたちが、まちづくりへの関心を高める契機になればと願う。
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