松田警察署長に就任した 大泉 重弘さん 神奈川県警警視 58歳
人が好き、だから守る
○…松田警察署の署長に就任して2カ月。一番感じるのが「人の温かさ」。防犯や交通指導に協力する地域の人の多さに感謝している。松田署は20代の頃、機動隊の山岳レンジャーとして西丹沢で遭難者を捜索に訪れて以来という。「地域の方が歴史や魅力を教えてくれるのが楽しい」と、就任の不安よりも人との出会いに喜びを感じる毎日。松田の若葉まつり、大野山の山開きなどにも足を運んだ。
○…サクランボの「佐藤錦」で有名な山形県東根市出身。子どものころから警察官や消防官など人の命を救う仕事に憧れていた。2歳年上の兄が神奈川県警に入職したことを機に高校卒業後、後を追った。20代は機動隊員として山岳救助を担当。1人でも多く山の遭難者を救うために、自衛隊での訓練などをして知識と体力をつけた。30代以降は事件の被害者遺族の支援や、防犯活動などに関わった。被害者に接する機会が多かったからこそ「犯罪を防ぎ、安心して暮らせる地域にしたい」と、強く感じている。
○…次男が3年ほど前に警察官になった。子どもの入学式や卒業式は仕事で出席できなかったが、次男が警察学校を卒業するとき、上司の計らいで初めて卒業式に出席することができた。社会人になった息子の姿をみて「家庭を守り、ここまで育ててくれた妻に感謝の気持ちでいっぱいになった」。自身の経験から、署員には家族を大切にして仕事に臨んで欲しいと思っている。
○…署長に就任し、初めての単身赴任生活を送る。炊事、洗濯、掃除は得意だが「自分のためだけに作る食事はやっぱり寂しいかな」とつぶやく。休日は「メダカのお世話をしに…」と「言い訳」をしながら、離れて暮らす妻の顔を見ようと海老名の自宅に戻っている。機動隊時代に走りこんだこともあり、ジョギングが趣味。酒匂川沿いのコースが「平坦な道で走りやすい」とお気に入り。
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