ヘリコプターを使った山岳救助の連携を深めようと、二宮町消防署と横浜市消防局航空隊が9月27日に合同訓練を行った。滑落した登山客を同隊のヘリに収容し、二宮消防に引き継ぐまでの動きを確認。自治体を超えた災害対応への理解を深めた。
県下消防相互応援協定に基づく連携強化に向け、2者間で初めて実施。二宮消防からは指揮隊、消防救助隊、救急隊など5隊・35人が参加した。
訓練は、吾妻山公園の頂上付近から滑落したハイカーの救助を想定して行われた。指揮隊から湘南指令センターを通して横浜市消防局に防災ヘリコプターの出動要請が出されると、同市金沢区の横浜ヘリポートを出発した機体は10分ほどで山頂に到着。ヘリ搬送が可能な場所まで運ばれた要救助者を、ホバリングしながら担架で吊り上げて機体に収容した。
着陸地点となる二宮町山西のあいおいニッセイ同和損保湘南東保園グラウンドでは、二宮消防の救急隊が待機。機体から要救助者をストレッチャーで運び出し、救急車で搬送するまでの流れを実践した。
訓練を終えた同市消防局横浜ヘリポートの加藤雅之空港長は「実戦に即した有意義な訓練だった。確実でスピーディーな災害対応だけでなく、二宮消防さんとの顔の見える関係構築にもつながった」とあいさつ。二宮消防の林栄一消防長は「消防ヘリの必要性は全国的に高まっている。二宮町においても航空隊との連携を密にし、ヘリを要請した場合の活動方法を検証していきたい」と振り返った。
来年3月には、春の火災予防運動期間中に二宮消防と町消防団、同市消防局航空隊による山林火災防御訓練を町内で実施するという。
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