春高バレーに出場する伊勢原高校バレー部の主将を務める 北村 果穂さん 二宮町山西在住 17歳
「全員バレー」で春高臨む
○…「もう、古豪とは呼ばせない」。夏のインターハイ出場でつかんだ自信と勢いそのままに、春の高校バレー県予選で躍動した。県内2強の一角、川崎橘を準決勝で破り、3年ぶりの本戦出場。川崎橘とは今年に入り、新人戦やインターハイ予選など計4戦に全勝するなど、着実に力を付けてきた。1・2年生の頃にはつかむことができなかった春高の切符を手にし、目指すのは「歴代最高成績のベスト8」と宣言。主将として、高校生活最後の大会に挑む。
〇…2歳上の姉と共に、小学2年生で競技を始めた。強豪で知られる中井ジュニアに入団し、厳しい練習に6年間耐え抜いた。叩き込まれた基礎は今でもバレーの下地になっているといい、大会出場を決めるとチームを訪ねて報告を行うなど義理堅い。後輩の練習を手伝うこともあるといい、「あんなに怖かった監督が、今ではすっかり丸くなっていて驚きます」と笑う。
〇…伊勢原高校入学後は、ライバルに埋もれて思うように芽が出なかった。それでも「今の自分にできるのは、3年生が気持ちよく練習できる環境を作ること」と、ボール拾いやコート外の雑務に徹した。1年生の秋に出場した練習試合で活躍し、以来レギュラー争いに絡むように。身を粉にして取り組んだ練習とチームを支える献身的な努力が実を結び、40人近い部員をまとめるキャプテンシーも身についた。
〇…「プレーヤーだけがチームの戦力じゃない」。目の前の勝負に全力を注げるのは、多くの支えがあるからだと感じる。試合があれば両親も応援に駆け付け、母が撮影したビデオを夕食時に父と観て反省点を振り返る。普段はバレーの話をすることが少ない姉も、大事な大会の前には応援の手紙を部活のバッグに忍ばせてくれた。レギュラーをつかめず涙をのんだ部員は数多い。だからこそ、1試合でも多くコートに立ち、勝利の喜びを分かち合いたい。
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3月29日