明治150年記念ワインの企画と責任者を務めた 芦川 博昭さん 芦川酒店(大磯町大磯) 56歳
あふれる大磯愛
○…明治150年を記念して販売されるオリジナルワインの企画と責任者を務めた。「明治記念大磯邸園の整備が決まるなど、生まれ育った大磯が明治150年を機に注目されることが本当にうれしい。町民がその機運に協力し、節目の年を一緒に祝えるような商品を作りたかった」。穏やかな笑顔から大磯の海のような懐の深さを感じさせた。
○…自宅から坂を下ると、すぐ海に出られる環境に育った。泳いだり、絵に描いたりと海は一番の遊び場だった。また探検好きで山に海にとよく町内を探検して歩いた。「路地からだんだんと海が見えてくる瞬間」が今も好きだ。子どもの頃から家業の酒販店を手伝い、配達先や近所の人に可愛がられた。「楽しい思い出ばかり。そういう人の温かさの中で育ててもらった」と振り返る。地元愛から大学を卒業してすぐに家業を継いだ。
○…商工会、観光協会など多くの団体で役員や委員を務めるが、なかでも左義長保存会の会長として有名。厳しい運営費をオリジナル清酒の売上の一部で補填する手法は、今回の記念ワインでも生かされている。中学校などで左義長の講師として教壇に立つことも。「左義長は幼い頃から関わり、愛着があった。子どもの健やかな成長を願い、大磯で400年続く伝統行事なので、ぜひ若い人たちが関わり、続けていってもらいたい」と願う。
○…様々な団体の会議や行事に参加するには奥さんの協力が欠かせない。「頭が上がらないよ」と頭をかきつつ感謝を滲ませる。年1回、夫婦旅行に出かけるのが楽しみだ。創業90年を迎えた酒販店の3代目だが、実はお酒がほとんど飲めない。意外な事実を「長年、試飲をしているから味はわかるよ。飲みすぎることがないから利き酒も得意」と笑い飛ばした。
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