二宮町観光協会の会長に就任した 田邊 邦良さん 二宮町二宮在住 69歳
二宮の観光振興推進へ始動
○…生まれも育ちも二宮町。町商工会の会長を6年間務め上げたところで「町のためにお役に立てるならば」と、観光協会の会長を引き受けた。歴代の町長が兼任していた会長に民間人が就くのは初めて。理事会にも新メンバーが加わった。民間の活力を注ぎ、町の観光振興を推進していく。「二宮を訪れてもらうのはありがたいこと。同時に町内でお金を使ってもらい、地域も潤って成立する観光」を目指す。
○…目下の課題は、協会事務所の場所。駅前町民会館の閉鎖に伴い、今春から町民センター内へ移転した。観光案内所としての役割を持つ事務所は駅前の分かりやすい場所にあるのが理想だと、改善策を模索する。北海道の十勝に行ってきたばかりで「最近はどこに出掛けても観光協会の立地が一番気になります」
○…国が「明治記念大磯邸園(仮称)」を整備する方針を示し、2年後の東京五輪では大磯プリンスホテルがセーリングの選手村になる。「大磯に来る人の流れを二宮にも作りたい」。それには「二宮町単独ではなく、近隣市町と手を携えて広域的に観光振興を図ることが必要」と展望する。会長就任後すぐさま、商工会などで培った人脈を生かして大磯町観光協会と懇談の席を設けた。
○…海産物問屋として大正10年に創業した田邊の4代目。子どもの頃は家業を手伝い、二宮駅で荷をトラックに積み替えていると、友だちがよく手伝ってくれたという。「人数を揃えて早く野球がしたかったから」。青年時代の静岡の鰹節屋での修業が「私の原点」と語り、一人前になるまで「多くの諸先輩に育てていただいた」と感謝する。商売でも人づきあいでも誠実が信条。古希が近いとは思えない若さの秘訣を聞くと「自然食品を売っているので」と笑った。
|
|
|
|
|
|