今年の記録的な猛暑を受けて、二宮町は町立小中学校5校の普通教室にエアコンを設置する方針を決定した。来年の夏から冷房を使用できるよう、町議会9月定例会に補正予算案を上程し、整備を急ぐ。
17日に町役場で開かれた総合教育会議で村田邦子町長が明らかにした。異例の早さとなった6月の梅雨明け以降の酷暑、全国で児童・生徒の熱中症事故が起きたことなどを踏まえ、村田町長は「子どもたちの健康と教育環境の整備を考えて(エアコン設置に)取り組む。来年の梅雨明けまでに間に合わせたい」と述べた。
町内の3小学校と2中学校の普通教室にはエアコンがなく、扇風機を使用。エアコンが設置されているのは図書室と音楽室、パソコン室、保健室など。町は、5校の普通教室と特別支援学級教室、理科室の83教室など計約100室にエアコンを整備していく。費用は約2億〜3億5千万円を見込み、国の補助金を活用する意向。整備工事に向けて実施設計の調査費を追加する補正予算案を9月定例会に提出する予定だ。
2学期の暑さ対策
9月の厳しい残暑を予想し、町教育委員会は小中学校へ適切な暑さ対策を施すように伝えた。各学校の判断で、授業時間を短縮して休憩時間を十分に確保する、時間割りを組み替えて体育の授業時間をずらす、エアコンがある特別教室で授業を行うなどの対応を取る。学校から要請があれば、町が扇風機を貸し出す用意もしているという。
また、台風や地震災害などの場合と同じように猛暑による学校臨時休業の可能性はあるとしながらも、夏休み期間の延長については実施しないことを決めた。
大磯町も設置急ぐ
文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校における普通教室のエアコン設置率は49・6%(2017年4月1日時点)。神奈川県の設置率は79%で、政令指定都市のほか近隣自治体では中井町と秦野市が導入ずみ。平塚市では小学校27校517教室のエアコン整備が完了し、この夏休み明けから全28小学校の普通教室でエアコンが稼働する。費用は10年間のリースで19億9千万円。
来年度に小中学校のエアコンを整備する計画を立てていた大磯町は、可能な限り設置を早めることを検討している。
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