にのみや地域ねこの会の代表を務める 井上 充さん 二宮町中里在住 38歳
小さな命に眼差し注ぐ
○…飼い主のいない猫の行く末はどうなるの。5歳だった長男の問いに「子どもに対して胸を張れないことはしたくない」。その信念が不幸な猫とごみ荒らしなどのトラブルを減らし、人と猫が共生できる環境を築く活動につながっている。
○…「にのみや地域ねこの会」を今年4月に設立した。保護した猫に不妊・去勢手術を行い、地域の中に餌場と猫用トイレ、簡易な寝床を設けて適切に管理。「地域猫」として一代限りの命を見守る。「ボランティアと住民、行政が三位一体となって取り組みを進めていくことが重要です」。猫の里親探しにも力を注ぐ。「神奈川県では犬に続いて猫の殺処分もゼロになったが、ボランティアの負担は大きく限界に達している」と訴える。
○…そこで、保護猫ボランティアと里親のマッチングの場として開設したのが「譲渡型保護ねこカフェにじのはし」=平塚市明石町=だ。同会のほか大磯町と平塚市の団体とも連携。「11月1日のオープンから3日間で7匹の猫に里親の申し出がありました」と少し安堵の笑顔。カフェを運営し続けるためには、里親希望者以外にも多くの人に来店してほしいと呼びかける。「この子たちが早く人に慣れて家族の一員として迎えてもらうトレーニングにもなります」
○…東京都出身。4人兄弟の三男に育つ。下校途中で段ボール箱の中に猫を見つけ、着ていたダウンジャケットの羽毛をむしり出し、箱に敷き詰めた。「帰宅したら『いじめに遭ったの』と母が驚いていました」ペット専門のセレモニー会社ウェイビー代表。愛犬を失い、無造作に火葬されていく様にショックを受けて事業を起こした。「ペットがどのように扱われているかで、その国民の心の豊かさが分かる。ガンジーの言葉にもあります」
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3月29日