大磯町の北浜海岸で1月13日、国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統行事「左義長」が今年も盛大に催された。藁や松、正月飾りなどをうずたかく積み上げたサイト9基に火を点ける「セエトバレエ」が行われ、町民らが竹竿に括り付けた団子を燃え盛る炎であぶって食べて、今年1年の無病息災や家内安全を願った。
男衆 勇壮に
炎が先端に達するとサイトを支えるために四方に張られていたオンベ綱が外され、勇ましいふんどし姿の男衆の手で恵方の方位に火の粉を上げながら倒された。続いて豊漁を願う「ヤンナゴッコ」が始まり、疫病神を封じ込めた藁縄製の「仮宮」をソリに載せ、海方と陸方に分かれた男衆が威勢の良い掛け声を上げながら綱で引っ張り合った。3度の綱引きで陸方が勝利し「今年も豊漁」となった後、男衆を乗せたソリが浜に引き上げられ、見物客らも加勢した。
5歳の息子と見学に訪れた平塚市の夫婦は「初めて来たが火の勢いがあり、とても迫力がある。子どももソリの綱を一緒に引かせてもらって喜んでいました」と話した。