大磯・二宮・中井版 掲載号:2019年10月4日号 エリアトップへ

大磯で初の個展を開く 南田 昌康さん 大磯町大磯在住 83歳

掲載号:2019年10月4日号

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和洋の美を絵筆で結ぶ

 ○…洋画家。長い画歴の中で、大磯では初の個展を開く。かつては引っ越しを繰り返した時期もあったが、大磯の山や海、駅前の雰囲気に惹かれ移り住んでからは落ち着いた。「人も優しく、静かで絵に集中できる」。富士山や海岸線が見渡せる照ヶ崎がお気に入りのスポットだ。「30年暮らした地域の皆様に、私の絵を見て頂きたい」と思いを語る。

 ○…岡山県倉敷市で育つ。絵を描くことが好きで中学、高校の頃には県のコンクールなどで入賞。「そのたびに絵が好きになり、絵描きになりたいと思った」。しかし4歳の時に父が早世して以来、女手一つで5人の子どもを育てる母に、その思いを伝えることができなかった。高校を卒業後、親戚を頼り上京。新聞配達で糊口を凌いでいたが「このままではいけない。やりたいことがあるなら、働きながらでも夜学で学ぶべきだ」と発起。昼は住宅会社の宣伝部に勤め、夜は美術の専門学校へ通った。結婚もして10年ほど専門学校の講師を勤めたが、画業への情熱が冷めることはなかった。

 ○…30代半ばで留学を決意。自宅を売却し、妻を伴い渡欧した。パリを拠点に西欧各国の美術館を巡った後、スペインの王立美術学校で学びながらプラド美術館に通い模写に明け暮れた。「洋画の素晴らしさを痛感したが、日本人だからこそ描ける油彩があるのでは」。この思いが洋画と日本画の要素を併せ持つ作風に繋がった。留学の思い出を尋ねると「女性はみんな可愛かったよ」と答えるユーモラスな一面も。帰国後、都内の百貨店や画廊を中心に個展を開く。

 ○…ひたむきな半生に寄り添い、支え続けてくれた妻に感謝の思いが尽きない。「夏はひまわり、冬は富士山を見に、夫婦で取材旅行へ出かける」と傍らに付き添う愛妻に優しい眼差しを向けた。

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