小中一貫教育校の導入を目指す二宮町教育委員会は、現在ある小中学校5校を小中一貫教育校2校に再編する計画案とは別に新しい学校配置案を提示し、2月1日と2日にわたり町内3カ所で意見交換会を開催した。
町教委は昨年5月、小学校3校と中学校2校を段階的に統合し、2030年度を目途に施設一体型の小中一貫教育校2校を一色小と二宮中に設けるという計画案をまとめた。7月と10月に意見交換会を開催。地域から学校がなくなることや通学距離・時間の増大を懸念する声があがり、町教委は町民の意見をもとに当初の配置案(A案)を含むモデル案を示した。
中学3校案も
新たに加わった配置案は、二宮中と二宮西中に施設一体型の小中一貫校を設置するB案から、町内の小中学生全員が通う校舎を東大果樹園跡地に新設するI案まで8例。
3つの小学校区に1校ずつ学校を残すF案では、二宮中と二宮西中に一体型の一貫校を設け、一色小に小中一貫教育校の一種である義務教育学校を置く。この場合、中学生も小学生と同様に3校に分かれる。小学校を東大跡地またはラディアン裏に新設して1校に統合させ、中学校を2校とする施設分離型の配置モデルも示された。
賛否さまざま
山西小学校で1日に開かれた意見交換会には、町議会議員を含む町民13人が集まった。9つの配置案の比較や小中一貫教育のメリットとデメリットなどについて説明があり、参加者から「中学校を3校にしたら部活動をするのがさらに困難になる」「役場庁舎よりも校舎の建設を優先して筋道をつけてはどうか」「先生の負担が増えて子どもにしわ寄せがいかないように」などといった意見が寄せられた。
子育て中の女性は「通学距離は気になるが施設一体型がよい」と発言。「C・D・E案は地域と学校の連携における評価が△になっているが、中里地区が分断されるなら×ではないか」と評価を疑問視する意見も。小中一貫教育の導入で緩和が図られると期待される「中一ギャップ」について「不安や壁を乗り越えて子どもは成長する。壁を取り払うことがよいのか」という声もあった。
森英夫教育長は「二宮町の特色ある教育を進めるうえで小中一貫教育校のあり方を示し、さまざまな工夫や方法でデメリットをメリットに変えていきたい」と述べた。
今後の意見交換会の日程は次のとおり(各回1時間半を予定)。▽2月7日(金)午後6時〜ラディアンミーティングルーム2▽8日(土)午前10時〜一色小学校会議室▽同日午後2時〜二宮西中学校会議室▽13日(木)午前10時〜ラディアンミーティングルーム2(対象は未就学児の保護者のみ)▽15日(土)午前10時〜二宮中学校図書室
大磯・二宮・中井版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|