地域商業の活性化のあり方について専門家の見解を聞く講演会の第1回が、2月28日に大磯町ふれあい会館で開かれた。大磯町商工会が主催し会員らが参加した。
講師を務めたのは、県職員の立場から県内各地の商店街振興に携わり34年になる神奈川県商業流通課の鈴木博明さん。地域の商業者に寄り添い、数々の商業振興策を成功に導いてきた陰の仕掛人だ。講演では、ご当地カクテル「横須賀ブラジャー」で一躍有名になった横須賀の若松マーケットや、物々交換をテーマにしたユニークなイベントで活気を取り戻した川崎市の鋼管通商栄会などの事例をユーモアを交えつつ紹介し「補助金に頼らなくても知恵とネットワークで活性化は可能。大磯には甘酒やアロマなど、すでに様々に仕掛けている人たちもいる。それらをうまく組み合わせるなど、地域を盛り上げるお手伝いができれば」と話した。
きっかけは甘酒
講演会のきっかけを生んだのが、大磯町商工会商業部会が開発し、昨年12月に町内で販売を始めた「大磯のあまざけ」だ。評判が県の目に留まり、今年1月に鈴木さんが大磯へ聞き取り調査に訪れていた。
大磯産米を使い、砂糖や添加物を含まない甘酒は、近年の健康ブームも手伝って注文が殺到。発売からひと月で初回分1500本の在庫が残りわずかになったことから急きょ増産が決定された。地元米店が再び大磯産米を調達し、甘酒製造を請け負う大分県の蔵元へ発送。2月14日に追加の1500本が大磯に届いたという。甘酒プロジェクトを主導した芦川酒店の芦川博昭さんは「多くの方に受け入れて頂けてとても嬉しい。大磯産のみかんをブレンドした新味も開発中で、甘酒をこれから大磯の名物として定着させていきたい」と意欲を滲ませた。
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