寒川文書館(寒川町宮山)が、所蔵する古いマッチ箱など約6500点を閲覧できるネット上の図録をこの春に完成させた。同館が3カ年計画で準備したもので、大磯・二宮・中井の3町を含む全国のレトロなマッチ箱を収録している。
歴史伝える資料
図録は自治体や業種別に検索ができるようになっており、大磯・二宮・中井町で調べると「大磯ロングビーチ」や「中南信用金庫」など今もおなじみの店をはじめ、現存していない懐かしの店を含む70件のマッチ箱がずらりと出てくる。大磯の老舗和菓子店「新杵」のマッチ箱は1966年(昭和41年)に収集されたもの。同店の齋藤昌成代表(50)は「産まれる前のもので見おぼえはないが、ご先祖に会ったような気持ち。所有者が当時お店に来てくれたのだと思うと、さらに感慨深い」と顔をほころばせた。
この「三枝惣治氏マッチラベルコレクション」は、寒川町に住んでいた故・三枝さんの家族が寄贈したもの。収集好きの三枝さんは割りばしの袋や、終戦まもない頃の行政広報紙も集めていた。昔は生活必需品だったマッチは流通量も膨大で、ラベルは広告媒体の役割も果たした。三枝さんは収集年代も記録しており、箱に印刷されている住所などを含めかつての街並みを伝える貴重な資料となっている。
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