大磯で晩年を過ごし71年の生涯を閉じた文豪・島崎藤村の遺徳を偲ぶ墓前祭「藤村忌」が、命日の8月22日に大磯町の地福寺で催された。例年であれば藤村が一期生で卒業した明治学院大学の同窓会や藤村のファンなどが参列していたが、今年は新型コロナウイルスの感染予防のため、地元の関係者のみ参列する形でささやかに行われた。
藤村と静子夫人の墓碑は、同寺境内の藤村が愛した梅の木々の傍らに並んでいる。本堂で櫻井智定住職による読経が行われた後、中崎久雄町長や高橋英俊町議会議長らマスクを着けた参列者が、一人ずつ墓前に花や線香を供えて手を合わせた。1989年から藤村忌を主催する大磯町観光協会の大倉祥子会長は「大磯ゆかりの文豪の冥福を祈る催事を、後世に守り継いでいきたい」と語り、櫻井住職は「コロナ禍の厳しい状況にあっても、命日に藤村の墓前に手を合わせようという皆様のお気持ちがありがたい」と謝辞を述べた。
大磯・二宮・中井版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|