学芸員資格の取得を目指す大学生3人が、博物館実習のため8月4日から8日まで大磯町郷土資料館を訪れて、資料の取り扱いや展示方法などについて学んだ。
実習に訪れたのは、日本大学理工学部建築学科4年生の川又万祐さん(21)=藤沢市=、桜美林大学リベラルアーツ学群4年生の増田健宏さん(21)=小田原市=、鶴見大学文学部文化財学科4年生の安西勇人さん(21)=横浜市=。3人は同館が所蔵する鴫立庵の資料を使った常設展示の展示替えや、展示物を広報するためのホームページの記事とチラシの製作などを体験。資料を入念に梱包してトランクにしまい、台車に載せて館外へ運び出す実習では「初めは梱包のコツがつかめず苦戦したが、できあがった時には達成感があった」(安西さん)、「貴重な資料を持ち出す緊張感と責任を感じた」(増田さん)と実践的な体験を通じて博物館業務への理解を深めた。
新型コロナの影響も
同館では毎年数名の実習生を受け入れており、通常であればこのほかにも、実際にスタッフとして来館者を接遇する体験や同館主催の古文書解読クラブに参加して町民とふれ合う機会などが設けられていたが、今年は新型コロナウイルスの影響で実施が見送られた。学生たちを指導した同館の富田三紗子学芸員は「コロナで実習に様々な制限がかかる中で、3人とも一生懸命に取り組んでくれた。ここで経験したことを将来に生かしてもらえれば」とエールを送り、川又さんは「(建築学科なので)博物館や学芸員の理解者として、その業務の手助けになるようなものを作れれば」と将来の目標を語った。
3人が展示替えを担当した鴫立庵の展示は、10月末まで見学できる。
大磯・二宮・中井版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|