里山歩きマップを制作し、まちづくり基本計画のイラストも担当した オダギリ ミホさん 大磯町在住
日々の感動を描き留める
○…大磯の里山を散策して発見したものや心を動かされたことなどを盛り込んだマップを制作。「マダニに咬まれた時に、ネットで調べたら情報が多すぎてかえって不安になった」などの実体験をもとに、マップには応急処置なども記載した。マップづくりをきっかけに地域の歴史や伝承に興味を持ち「最近は本や漫画で日本の歴史を再勉強中」とはにかむ。「マップを手に里山を散策して、身近な魅力を再発見してもらえれば」
○…本業はイラストレーター。最新の大磯町まちづくり基本計画のイラストも担当した。大磯で育ち、家の裏山で木登りを楽しむなど活発な幼少期を過ごした。絵を描くことも好きで小学3年から中学生まで絵画教室に通い、高校の進路選択で美大を志望。放課後に予備校で学んで、多摩美術大学に入学した。卒業後は都内の広告代理店でCMやPVのプランナーをしながら雑誌のイラストなども請け負い、4年後に独立。結婚を機に藤沢に居を構え、娘が2歳になった7年前に家族で大磯へ戻った。
○…妊娠6カ月から娘が5歳になるまでの5年半を毎日、絵日記で描き続けた。特別な出来事を描くのではなく、何でもない日常を描き留めたそこには、子どもに無償の愛情を注いだり成長を喜ぶものばかりではなく、時に優しくできなくなってしまう瞬間など子育てのリアルを包み隠さず描いた。SNSで公開すると共感を呼び、後に3冊の本にまとめた。「初めて子育てをする人の気持ちを楽にできれば」と原画展も開催。「じっと作品を見ていた男の子が『世間の母親像と蒸発した自分の母親とのギャップに悩んでいたが、少しわかった気がする』と話してくれた時に、やってよかったと思った」としみじみと語った。
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