「ぼくたちわたしたちの地球会議」と題して、二宮町内の小中学生による環境シンポジウムが生涯学習センターラディアンで5月15日に行われた。子どもたちが地域の環境保全団体などを訪問取材して学び、体験したことや、地球の未来について感じたことを発表。「自分ができる取り組みを始めませんか」と呼びかけた。
身近な環境について考える「エコフェスタにのみや2021」が14日と15日にあり、シンポジウムはその一環で実施。16回目を数える同イベントで初めて企画された。実行委員会の子どもリポーター募集に応じた、小学3年生から中学2年生までの17人が参加。取材の様子を収めた動画を流しながら、ホールの舞台で学びの成果を発表した。
子どもたちは、この春に訪ねた「地域の環境を良くする会」ほかの町民団体、漁業関係者、町生活環境課など14団体を取り上げ、それらの活動内容を報告。吾妻山から流れる沢の水を利用した米作りやEM(有用微生物群)活性液による川の水質浄化、海岸清掃、生ごみのたい肥化と有機農業などが町内で行われていることを伝えた。
子どもの視点大人へも提言
葛川清掃を体験した児童らは「川に肥料の袋があった。プラごみはマイクロプラスチックになって海に流れてしまう。掃除にまた参加したい」「安心して入って遊べる葛川になってほしい。川にごみを捨てないでください」と語った。
「ごみを処分するのにお金がかかると知った。プラごみを減らそうとペットボトルの飲み物ではなく、水筒を持ち歩いている」「子どものころから自然の中で遊べば、自然について考える大人になれると思う」という発言もあった。
山林整備などの活動に携わり、子どもたちの取材に付き添った若者グループ「もりびとNOA」も報告をした。「多くの人に各団体を知ってもらおう」「アクティビズム(積極的な行動主義)で自然を守る仕組みを作ることが必要」などと、取材後のワークショップで小中学生から出た意見を紹介した。
シンポジウムでは、地元を拠点にする弦楽団アンサンブルラディアントが演奏を披露し、オープニングを飾った。『日本列島回復論』著者で日本総合研究所の井上岳一さんの講演もあった。二宮町に住む井上さんは「千年続く二宮をつくるには」と題し、大磯丘陵のなりたちと災害リスク、防災や環境保全の視点を加えた持続可能なまちづくりについて解説した。
2日間にわたるイベントに団体・事業所・行政が参加。活動紹介やジオラマの展示、リサイクルバザー、食料品の無料配布などが行われた。
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