全国高等学校総合体育大会(インターハイ)への登竜門となる第59回県高校総体兼第74回関東高校陸上競技大会県予選が、5月23日までレモンガススタジアム平塚などで開催され、星槎国際高校湘南=大磯町国府本郷=の陸上競技専攻で学ぶ3選手が上位に入賞して、関東大会(南関東)への出場を決めた。
関東大会への切符を手にしたのは、男子走幅跳で優勝した坂田生成さん(3年・平塚市中里)、男子円盤投で優勝し砲丸投でも準優勝を果たした佐藤ロバート・スティーブンさん(3年・横浜市旭区)、同じく男子砲丸投で3位に入賞した松岡義人さん(2年・横浜市保土ヶ谷区)。同校は2年前にキャンパス敷地内の雑木林に手づくりの投てき場を設け、今年3月には全天候型走路と跳躍ピットを整備するなど、校内でも大会に近い形でフィールド競技練習ができる環境を整えていた。
「しっかりと練習を積めているという自信が、大会当日の安定した跳躍につながった」と県大会を振り返る坂田さんは、強風でファールを続出する選手が多いなかで、追い風参考ながら7m39cmをたたき出して優勝。関東大会に向けて「まだ自分のスピードに依存してしまうなど粗削りな部分があるので、大会までに技術面を磨いて、インターハイ出場を果たしたい」と抱負を語った。
2競技で好成績を出した佐藤さんは「円盤投では、前日の練習でフォームが安定したことが結果(46m96cm・自己新)につながった。砲丸投では気持ちのコントロールができず、やや焦ってしまったことで一歩及ばなかった」と自己分析。「自分は考えすぎてしまうタイプなので、県大会で上手くできた時の気持ちを関東へ持っていき、円盤で50m、砲丸で16mを出して全国出場を掴みたい」と意気込む。
県大会では当初、無意識の緊張から思い通りに体が動かなかったと明かした松岡さんは「予選と決勝の間にダッシュ練習をして気持ちを切り替えたら、良い記録が出せた。関東大会では緊張することなく自分の力を出しきって、高いレベルに食らいついていきたい」と話した。
コロナ禍乗り越え
昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、史上初めてインターハイが中止となり、多くの選手がやりきれない思いを味わった。同校も4カ月近い休校を余儀なくされ、陸上競技専攻の生徒たちは大会出場はおろか一時は練習もままならなかった。石塚靖夫コーチは「一生に一度の機会を逃して卒業していった先輩や、今回あと一歩で関東へ進めなかった生徒もいる。3人には彼らの思いを背負って、全力で大会に挑み全国への扉を開けてほしい」とエールを送るとともに「記録を目指すだけでなく、これまでお世話になった人たちのことを思いながら、大会を通じて成長してもらえれば」と期待する。
関東大会(南関東)は、6月18日から川崎市等々力陸上競技場で開催される。各種目6位以内の成績を残せば、7月28日から福井県で開幕予定のインターハイ出場の道を切り開ける。選手たちの熱い夏が始まった。
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