神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

中井町 学校トイレに生理用品 福祉課窓口などで配布も

社会

公開:2021年6月11日

  • X
  • LINE
  • hatena
生理用品を入れた箱がある井ノ口小学校の女子トイレ内(町教育委員会提供)
生理用品を入れた箱がある井ノ口小学校の女子トイレ内(町教育委員会提供)

 中井町は5月27日から、町立小中学校3校の女子トイレに生理用品を設置している。これまでも保健室に備えていたが、児童・生徒が生理用品について心配なく学校生活を送れるよう配慮した。町政に対する意見を届ける「わたしの提案」がきっかけになった。

 井ノ口小学校では、校内にある女子トイレのうち、教室に近い3カ所に設置。洗面台横に「これはみんなの生理用品です。必要としている人が必要な分だけ大切に使ってね」などと書いた箱を置き、その中に入れてある。異性を理解する観点から、生理用品を置いたことを全校児童にきちんと伝えたいと、学級担任や養護教諭が子どもたちに説明したという。

 「過去には女子児童だけで保健の授業を受けたことがあったが、今は男女一緒に学ぶ。発達段階に合わせてそれぞれの特性を理解し、お互いに人を思いやる心を育む取り組みを進めていきたい」と加藤彰吾校長は話す。

 県内では4月下旬、大和市が初めて市立小中学校28校の女子トイレに置き始めた。また、県は平塚農商高校など県立学校12校で生理用品を設置するモデル事業を今月1日に開始した。8月末までの3カ月間実施する。

「声なき声」聴く

 経済的な理由で生理用品の入手が困難な状況にある「生理の貧困」が、コロナ禍の社会問題として顕在化した。児童・生徒の中にはネグレクト(育児放棄)で親に生理用品を用意してもらえない、父子家庭で生理のことを言い出せないなどの事情を抱えた子がいることも指摘されている。「生理用品は必需品。身ひとつで避難しなければならないこともある。『困っています』と声をあげられない人を含めて包括的に女性を支援していく必要がある」。二宮町議会6月定例会で生理用品に対する町の取り組みについて取り上げた二宮節子議員はそう話す。

 生活に困っている人を対象に、中井町は生理用品の無償提供も6月から始めた。防災備蓄品を活用し、町保健福祉センター内の福祉課窓口と井ノ口公民館事務室で配布。窓口にある案内カードを職員に提出するだけで受け取れる。1人につき1個(ナプキン28枚入り)1回限りで、なくなり次第終了。二宮町社会福祉協議会でも、生活相談に訪れた人などへ生理用品を提供している。

大磯・二宮・中井版のトップニュース最新6

絵本で地元の魅力発信

大磯中学校

絵本で地元の魅力発信

生徒有志が図書館に寄贈

4月19日

新名物に「高麗キムチ」

大磯町

新名物に「高麗キムチ」

地名から縁広げ商品化

4月19日

大磯在住 勝倉さん世界V

障害者プロサーファー

大磯在住 勝倉さん世界V

グランドチャンピオン目指す

4月12日

コロナ経て秘仏開帳

大磯町慶覚院

コロナ経て秘仏開帳

稚児行列も実施

4月12日

地元二宮でMV撮影

HANDSIGN

地元二宮でMV撮影

町民ら150人がエキストラ

4月5日

拾ったごみは「海箱」へ

拾ったごみは「海箱」へ

大磯サーフィン協会が設置

4月5日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

大磯・二宮・中井版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook