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2年ぶり 再び教材に 故秋澤瞳さんの生涯に学ぶ

教育

公開:2021年7月16日

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一色さんの特別授業 =一色小学校
一色さんの特別授業 =一色小学校

 聴覚の障害にくじけることなく努力を重ね、念願の海外留学が決まった2018年に、21歳の若さで交通事故死した二宮町出身の秋澤瞳さん。その前向きな生き方を学校の授業に取り入れる動きが、二宮町を起点に再び広がりを見せている。

 同町の小学校では事故の翌年、瞳さんの生涯を道徳の授業で扱い、児童に努力や命の大切さについて問いかけた。この授業は次年度以降も継続する予定だったが、新型コロナウイルスの混乱の中で埋もれてしまっていた。再始動のきっかけとなったのは、瞳さんの両親から思いを託され3年前に教育委員会への働きかけなどに尽力したリトミック講師の一色由利子さんが、瞳さんを思い制作したオリジナルソング「ニコニコおひさま」の誕生。努力や思いやりの大切さ、明るく元気に生きてほしいという思いを込め、子どもたちに長く歌い継いでもらいたいという願いに、森英夫教育長ら町の教育関係者らが賛同した。

近隣にも波及

 同町では小学校や保育園、保育サークル、ほとんどの幼稚園で歌を取り入れる動きが広がっている。二宮町立一色小学校では6月29日、1年生から4年生を対象に「ニコニコおひさま」の授業が行われた。一色さん自ら教壇に立ち、歌が作られた背景などを説明しながら「意欲をもって努力し、誠意をもって生きた瞳ちゃんの心を学んでほしい」と語りかけた。同校ではこの2週間前にも「生き続ける灯」と題して、古正栄司校長が5年生の道徳の授業で瞳さんの生き方を扱った。古正校長は「瞳さんの無念や絶望を伝えるドキュメンタリーではなく、生きる喜びに溢れ、夢に向かって努力した輝く姿を、これからの時代を生きる子どもたちに伝えたいという一色さんの思いに賛同し、今後も各学校で扱っていく」と話した。

 授業で配布した資料は、2年前に山西小学校の松本雅志校長(現二宮中学校長)が瞳さんの両親から話を聞いて制作したものを基にした。松本校長は「コロナ禍で何度も瞳さんのことを思い出し、困難に負けてはならないと力をもらった。中学校でも授業に取り入れていきたい」と語る。

 賛同の輪はさらに広がりをみせ、大磯町や秦野市などでも授業に取り入れようという動きがある。一色さんは「多くの方の美しい心がつながった結果。それは瞳ちゃんの生き方と、普通の子と同じように育てたいと奮闘されたお母さまの愛情があったからこそ」と話し、今後も活動に尽力することを誓った。

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