町立大磯小学校の4年生が7月、総合的な学習の時間で海岸ごみについて学んだ。照ヶ崎海岸でごみ拾いも行い、プラスチックの小さなかけらや包装材の切れ端、釣り糸などさまざまなごみがあることを調べた。
放置は「自分勝手」
県と相模湾沿岸13市町などでつくる、かながわ海岸美化財団の中田昌江さんを講師に招いた。4年生は、同財団が約150Kmにおよぶ自然海岸のごみを片付けていることや、海岸ごみの7割が川から運ばれてきたものであるという話を聞いた。「海は世界中つながっていて、海岸には外国のごみも流れ着きます。海に遊びに来た人が残したごみもあります」。海辺に放置されたバーベキューの食材やコンロ、使用済みの皿などの写真を中田さんが見せると、子どもたちは「えー」と驚きの反応。「自分勝手(な行為)」と一人の児童が指摘した。
ピンセット手に
海の生き物がごみで命を落としている現状についても説明があった。2018年には鎌倉市の海岸にシロナガスクジラの赤ちゃんが打ち上げられ、胃の中からプラスチックごみが見つかった事例をきっかけに、県が「プラごみゼロ宣言」をしたことも紹介された。
中田さんは「目的があって作ったものが、ルールを守られずにごみになる。遠目に見ればきれいな海岸でも紫外線や風、波にさらされてぽろぽろと小さくなった人工ごみが存在する。私たちにできることを考えてみましょう」と語った。
7月13日には4年生4クラスが揃って海岸でフィールドワークを実施。ざるとピンセットを手に、砂利に紛れたプラごみの破片などを拾い集めた。「小さなごみがたくさんある」「バーベキューをした跡だ」などと目を凝らし、きれいな色の石やシーグラスを友だちに見せる子もいた。
PTA共同企画
環境をテーマにした4年生の総合学習では、PTAの活動をサポートする部会のひとつ「環境サポ」の保護者たちが教諭と手を携え、授業を企画。1学期は、ごみを出さないマルシェに取り組む団体のメンバーに講師を依頼し、大磯産小麦の麦わらでストローを作るワークショップも行った。今後も身の回りから環境問題を考える場を作っていくという。
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