小田原アリーナで7月28日に個人戦が行われた第55回県中学校総合体育大会・第64回県中学校柔道大会で、大磯中学校柔道部の大泉わかばさん(2年)が女子52kg級で優勝し、関東大会と全国大会への出場権を手にした。
20人が出場した女子52kg級。大泉さんは身長や腕力で劣る相手に得意の大内刈りや寝技を駆使して挑み、勝利を重ねた。決勝では、小学5・6年生の時に出場した県大会の決勝で2年連続で敗れ、準優勝に甘んじることになった因縁のライバルと対戦。今大会も彼女に勝ちたい一心で、相手の得意とする組手や寝技対策に励んできた。
試合では激しい組み手争いの中、一瞬の隙を狙った技の応酬が続いたが互いに決め手を欠き、ポイント先取で勝利が確定する延長戦にもつれ込んだ。「とにかくポイントを」と大泉さんが連続技を仕掛けようとした矢先、焦りからか相手が中学生以下の試合で禁止されている両ひざをついた背負い技を仕掛けたことで指導が入り、決着。熱戦を制し、大泉さんが3年来の雪辱を果たした。
成長の夏に
大磯中柔道部14人のうち女子は大泉さん1人。小学校2年生から柔道を続ける大泉さんは柔道部での稽古に加え、平塚の龍城ヶ丘柔道会にも通い心身に磨きをかけている。柔道以外ではYouTubeで流行の音楽を聴いたり、大食い動画に驚くような普通の女子中学生でもある。目標とする選手は、東京五輪で金メダルを獲得した阿部詩選手。「同じ階級で、技がすごく上手い。詩選手のように強くなりたい」と目を輝かせた。
関東大会は8月8日、全国大会は8月22日に開幕。大泉さんは「一つでも多く勝って、入賞を目指したい」と意気込む。柔道部顧問の宗村政輝教諭は「指導したことを素直に聞き入れて吸収する才能があり、男子部員との稽古で組手や技も目に見えて上達している」と評価。関東・全国の大舞台に「まだ2年生なので、大会ではチャレンジャーとして自分のレベルを知る機会にしてほしい。また県代表としての自覚をもって大会に臨み、成長の機会にしてくれれば」と期待する。
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