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堀文子が愛した大磯 郷土資料館で初の展覧会

文化

公開:2022年1月28日

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 大磯町高麗にアトリエを構えて生涯現役を貫いた画家・堀文子さん(1918〜2019)の画業と生き方に触れる大磯で初の展覧会「堀文子と大磯」が、2月20日(日)まで大磯町郷土資料館で開催されている。入場無料。

 同展では、大磯の海や松並木などの景色、アトリエの庭に咲く四季折々の草花の本画やスケッチをはじめ、初公開となる下図、新しい作品を生み出すきっかけとなった顕微鏡、旅先で見つけた布や雑貨など作品のモチーフになった資料も多数展示している。大磯のアトリエを再現したコーナーもあり、堀さんの使用した描画道具などが並ぶ。なかでも構図やポーズを決めるため、作品が完成するまで繰り返し描いた下図は、堀さんが「私の全て」と語り、これまで公開することなくアトリエに保管されていたものを特別に公開している。

 美術館のない大磯では存命中に実現しなかった展覧会。今回は「地元の人に、あらためて堀文子について知ってもらいたい」という同館と、堀さんのアトリエや作品の管理などを担う一般財団法人堀文子記念館の共催で実現した。展示初日から多数のファンが訪れて、堀さんの作品や人となりに触れた。横浜市から友人と訪れた70代の女性は「作品だけでなくスケッチや下図まで見ることができて、隅々まで楽しめる展覧会だった」と笑顔を浮かべた。

 開館は午前9時から午後5時(入館は4時30分)まで。月曜日と2月1日は休館。問い合わせは同館【電話】0463・61・4700へ。

生涯現役を貫く

 堀さんは東京生まれ。女子美術専門学校(現・女子美術大学)で日本画を学び、在学中に第2回新美術人協会展で初入選した。花鳥や四季折々の風景などを描き、34歳の時に上村松園賞を受賞。42歳で夫と死別後は世界を旅し、帰国後、東京から近く、豊かな自然に囲まれた大磯に移り住んだ。アトリエ近くの樹齢300年以上といわれるホルトノキが再開発で伐採の危機に陥った際、土地ごと買い取り守った逸話も有名。アマゾン川やマヤ遺跡など世界の秘境を取材で訪れ、80歳を過ぎてからヒマラヤの高地を歩き代表作「幻の花 ブルーポピー」を発表するなど、2019年2月5日に100歳で亡くなるまで生涯現役を貫いた。大磯駅前に建つ「湘南発祥の地」の石碑の文字は堀さんの書。

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